私の住んでいる建物には、道路に面したところに
小さな木が何本か植えてあり、
夏が来るとそこにセミがやってきます。
至近距離で鳴き声が聴こえます。
「しゅわしゅわしゅわしゅわ」
クマゼミ。
私の地元にはいない鳴き声のセミです。
なんでもこのセミ、温暖化の影響で最近東へ侵攻中だとか。
地元でセミと言ったら昼間からヒグラシが鳴きます。
(青空に響くヒグラシの物悲しさといったら)
なのでクマゼミの鳴く賑やかな京都の夏とは大違い。
田舎育ちなので蛙の鳴き声とか、セミの鳴き声とか、
そういう自然系の騒音には強いと思っていたのですが、
クマゼミの声に起こされるのにはなかなか慣れません。
他のセミなら「あー、夏の朝だ」で済むのですが、
クマゼミだと「あー、何だこりゃ」となってしまいます。
しかし、
苦手なクマゼミも涼しいところで聴けばまた違うもので、
貴船や嵐山で聴けば、たちまち旬の「蝉時雨」。
炎天下で枯山水を眺めながら聴く蝉の声も、
夏でしか感じることの出来ない感慨を呼び起こします。
お寺の縁側で、眩しく乾いた白い玉砂利を眺めながらの
「しゅわしゅわしゅわしゅわ」。
京都は生活から切り離してものを再鑑賞できる場所が
たくさんあります。
ほんの一時ではありますが、そこは確かに暑さを
忘れさせてくれます。








